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2002年6月27日
朝日新聞 《ひと》

 

広田奈津子(ひろた・なつこ)さん(23)/東ティモール独立イベントに日本のバンド出演企画


 5月20日、東ティモールの独立式典で、日本のバンドが見事な演奏を見せた。今春大学を卒業したばかりで、大イベントを実現させたが、社会的意義や国際貢献という重い言葉を背負った雰囲気が全く漂わない。「いろんな良い条件が重なっただけ。将来プロデューサーを目指してる訳でもないです」。

 名古屋市郊外の自然豊かな地で生まれ、森で遊ぶのが好きだった。開発が進み、倒されていく木々を見て、幼心に「人を殺せば罪になるのに木を殺しても何ともないんだ」。大学時代、先住民問題を学んだ。アイヌ、インディオ、環太平洋の原住民がみな「自然と共生する」教えを持っているのを知り、「これだ」とひかれた。 

 先住民たちが「あくまでも平和に」の姿勢を貫いて独立した東ティモールに興味を持ち始めた時、アイヌの生きる知恵を歌う関西のバンドに出会った。当時のバイト先の社長の知人が、現地で取材する日本人ジャーナリスト。「祝賀コンサートにアジアからは未参加」と知った。「もう参加は締め切ってますか?」。問い合わせた一言がすべてをつないだ。

 「同じアジアなのに、祝わないのは冷たいんじゃないかと思ったから」
 式典で流れた音楽はいつまでも心に刻まれている。
(名古屋市守山区中志段味)


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