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2002年5月21日
中日新聞 中日春秋

 

 ふつうの人は一生の間に五百人くらいの知り合いができるという。広い意味の友人の数で、五百人が多いか少ないか、受け止め方には個人差があるだろうが、面白いのは次のような話だ。

 五百人いるその知り合いの一人ひとりも五百人の友人がいるわけだから、知り合いの知り合いにまで範囲を広げると二十五万人。そのまた知り合いまで勘定にいれると、一億二千五百万人、なんと日本中の人が知り合いだということになる。

 一種のねずみ算で、さらにそのまた知り合いまではじき出せば、六百二十五億人、世界人口の十倍以上になってしまう。「友達の友達はみな友達だ」という歌の文句を思い出す。「その友達の友達も…」と歌っていくと、すぐにこの地球上のすべての人が友達となるわけだ。

 あくまで計算上のことだから非現実的だけど、国境を越えた人と人とのつながりを考えさせる意味は大きい。「われわれは地球に生きる同胞」。今世紀最初の独立国・東ティモールのグスマン大統領は日本人に寄せたメッセージで強調した。

 「善意を持った人々が−自分たちのためではなく他者のために−団結して、自由に向かってともに励めば、奇跡をも起こせる」(毎日)。パレスチナ問題をはじめ、世界各地で紛争が絶えない中で、人口八十万人の最貧国の平和な国づくりは国際社会にとってお手本となろう。

 名古屋の非営利組織「環音(わおん)」(広田奈津子代表)がきょう、首都ディリで、門出を音楽で祝う交流イベントを開く。音を通じて広がる環。知らない友達が東ティモールにも大勢いる。


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